Altered Carbon―オルタードカーボンを英語字幕で観た感想

Altered Carbonは非常にかっこいいSFのドラマだ。

何が格好いいって主人公と世界観が格好いい。

アート的な意味合いでのヌードがわりとあるので、この作品はそういうのが気にならない人の方が楽しめるかもしれない。実際、男性であれ女性であれ、それが必然であるならば、普通に服を着ていなかったりする。(もちろんそれは日本的な感じじゃないので大丈夫だと思うが)

ただ、視聴前の注意点として、4話からかなり過激というか、バイオレンスなシーンがあるので、苦手な方は注意した方がいい。大丈夫だと言う人も、ビジュアル的に衝撃的なので、そういう人は3話まで楽しむか、あるいは他のドラマを探してもいいかもしれない。
勧める側の責任としてこれは一応言っておこう。

格好いい主人公と身体を乗り移ることができる世界

主人公であるタケシ・コヴァッチ(ジョエル・キナマン)は、容姿端麗なうえに筋肉質であるというまるでアニメから飛び出してきたかのようなキャラクターだ。普通、筋肉質なマッチョというと、豪快なイメージはあってもなかなかイケメンというイメージまでは持てないことが多いが、このコヴァッチは違う。

彼は、とんでもなく屈強な肉体を持ちながらも顔が格好いいのだ。それも生半可な鍛え方ではなく、まるで戦うために生まれたかのような筋肉をしている。鍛え上げられた肉体に甘いマスクを兼ね備えた彼はまるで古代の時代の英雄のようであり、わたしは彼のような人をあまり見たことがない。そしてアクションシーンもとても迫力があり格好いい。

ちなみに彼の名前が日本人の名前でありながら、見た目に全く日本人の要素がないのは、彼が何度も身体を入れ替わっているからだ。この世界では、自らの記憶と精神を保ちながら、身体さえあれば、新しい身体で生きることができる。

とはいってもそれは霊的な何かや超能力によるものではなく、科学技術によるものである。脊髄に埋め込む特殊な機械に人は自らの記憶を埋め込むことができるのだ。お金さえあれば、誰でも良い身体を買うことができる。お金がない場合は、いいスリーブ(身体)を買うことができず、中身は子供であるのに老人の身体をもらうこともあるが。

タケシ・コヴァッチの格好いいセリフ

このドラマの見どころのひとつが、皮肉の効いたセリフである。その知的な掛け合いが面白く、なにより彼のセリフがまた格好いいのだ。

Altered Carbonの物語の前半ではコヴァッチがある娼館に潜入するのだが、そこで誰かに暴力を受けた女性がいて、彼女との別れ際に彼はこのようなセリフを言った。

Doesn’t matters how much anyone pays you. You shouldn’t let anyone hurt you. You’re worth more than that.
どれだけお金を積まれたかは関係ない。誰にも自分を傷つけさせてはいけない。あんたにはそれ以上に価値があるんだから。

ちなみに下はわたしの翻訳である(実際の日本語字幕は読むのを簡単にするためもっと短い)が、このセリフはとても格好いいと思った。英語だからこそでもあるが、このストレートでありながら相手を思いやるセリフは、その女性に涙を流させた。

またパーティーに参加する際に、ガードにバックを検査され、入っていた拳銃を見つけた相手にコヴァッチはこのように言っている。

I would’ve left it in the car. But I really don’t trust this neighborhood.
俺はこれを置いていこうと思ったんだ。だが、ここの人間は信用できなくてね

拳銃を見つけて訝しげに見つめてくる人間に対してこのような返しができるコヴァッチの皮肉の効いたユーモアのセンスは素晴らしいと思う。ちなみにこれもまた筆者の意訳であるので、実際の日本語字幕版がどのように書かれているかはわからないが、何気ないセリフにもそのセンスを感じることができる。

英語で観るドラマとして

このドラマの求める言語能力は高いと思う。セリフも多く、会話の速度もなかなかに早いからだ。

それはおそらく日本語字幕でも見た場合でも同じで、もしかしたら話が理解できないという人もいるかもしれない。このSF的な世界観のなかで何が起こっているのかを真に理解するためには頭を使う必要があるからだ。

もし英語で観たい場合は、セリフが早く分量も多いので、英語字幕を目で追っているとかなり疲れるかもしれない。いや、耳で聞けばいいというのは簡単だが、話すのが早い上に、ぼそぼそと話されたなどときには聞き逃してしまうことも多く、よほど自信がない限りは難しいだろうと思う。英語のドラマではよくあることだが、すべてを耳だけで聞くのはかなり難しい。

それだけではなく、この作品ではさまざまな国の言語、日本語やおそらくアラビア語なども使いこなすマルチリンガルやトリリンガルが多く登場する。つまり、英語で観ていても結局字幕も見ることになるのだ。それもこの作品の特徴だろう。

珍しいことにこの作品では日本語が出てくる。もちろんオルタードカーボンで話される日本語は、おそらく第二言語や第三言語としてのものなので、ネイティブの日本人の感じとは少し違う(日本人の話す英語のように)が、それでもドラマのなかで日本語がときどき聞こえて、その意味がわかるのはなんだかおもしろい。

NETFLIX :Altered Carbon
画像引用:公式トレーラーより

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