リヴィジョンズ1話「渋谷転送」感想

あらすじ

7年前に現れたミロという女性に救われた大介と仲間達。その時に予言された来る危機に備え、日々トレーニングをしてきた大介。そしてその日が訪れる。

「渋谷転送」

物語が始まると、いきなり半裸で筋トレをしているのが主人公である堂嶋大介。

主人公の性格を一言で言うのなら、ちょっとやばいやつなのだが、それは悪い意味ではなく、それがこの物語をよりリアルで面白くしてくれる。

幼馴染の近くを自転車で速度も緩めずに走り去る不良にいきなりドロップキックをしかけたり。また別の幼馴染に話しかけたサラリーマン(どんな理由で話しかけたのかはしらないが)に対してタックルをくらわす。

ようは、かなりぶっ飛んでいる。少なくとも、比較的大人しそうな、一見普通にも見える見た目とはかなりかけ離れた行動だ。

もちろんその行動にも理由がある。その理由とはは、幼いころにトラウマと共に受けた予言によるものだ。

彼は何者かに連れ去られた所をミロという謎の女性に助けられ、恐怖で泣いている大介はある言葉をもらった。

「あなたがみんなを守るのよ」

それを期に、大介はみんなを守るヒーローになるために、日夜筋トレに励み、周りの人が困っていたら助けに入り、学校にいるときも握力を鍛え、何やら怪しい道具を常備して、周りの人たちから白い目で見られている。

いつか来る「そのとき」に備えて、「自分の運命」を待ち望んで、日々過ごしていた。

そんな彼には4人の幼馴染がいる。ガイ、ルウ、慶作、まりまり。彼らはあの日を共に経験した仲間たちだ。しかし、より現実的で社会に適性のある彼らは、いつの間にか大介を煙たがるようになってしまった。

そんな中でも唯一仲良くしてくれるのが慶作(けいさく)だった。他人の感情を読み取る能力が高く、人間関係において非常にバランス感覚の取れた友人だ。

また、まりまりも、ガイやルウと比較すると、大介のことを気にかけているように見えた。それでも、周りの友人からはあまり大介と関わらない方がいいと言われている。

そんなある日、運命がやってくる。

突如5人の元に届いた差出人不明のメール。学校に集まる5人、身体が浮く程の大きな地震。そのとき、すべてが動き出した。

ガイは持ち前の判断能力の高さから、学校にある備蓄だけでは災害を乗り越えられないと判断し急いで外に走り出し、慶作は母親の様子を見に行った。

そんな対応をする友人達をよそに、「ついに来た」と、浮かれ気味の大介はまりまりと屋上に様子を見に行く。

すると、巨大な兵器が大介の目の前に現れた。ただ、予想以上にそれは強大だった。

呆然と立ち尽くす大介を目の前に襲われる生徒たち。

逃げようとしても、生活指導の先生は自分が死ぬかもしれないというプレッシャーに耐えられず「ごめんね」とわが身大事に扉を閉めてしまう。

隠し持っていたナイフを構えるも、巨大なロボット相手には何の役にも立ちそうにない。飛び降りれば大丈夫だと思っても、下には既にそれに失敗して倒れている生徒たちがいる。

ヒーローになりたいという幻想を抱き、日々身体を鍛え備えていた大介は、あまりに無力だった。

まりまりが勇気を出して他の生徒たちのいない方向へ化け物をおびき寄せるが、彼はそれを見ることしかできなかった。

「いざとなったら何もできないのかよ」

そんなとき、ミロが現れた。5年前とまったく変わらない姿で、数発の銃弾で巨大な敵を沈黙させた。

ミロにかけよるも、彼女は大介のことを覚えていない様子だった。しかし、専用の兵器を用意しているという。

そうして大介は、この日のために用意されたパペットという兵器に搭乗し、ようやく訪れた自分の運命に笑みを浮かべる。

ヒーロー願望を持った主人公

(公式Twitter”https://twitter.com/revisions_PR/”より)

この1話を見終わったときに久しぶりに心が躍った。

誰もが抱くヒーロー願望を持った主人公と、実際に危機が目の前に現れたときには何もできない現実。

また彼の一見すると性格が悪いように見えるような笑みもリアルな心情を描いていると思う。夢にまで見たヒーローになった自分が、何年も何年もそのために生きてきた瞬間が、実際に訪れたことへの興奮が押さえられないのだ。

だからこそ本来は不謹慎とも思えるタイミングで笑みを抑えることができない。そこに普通の人間らしさが垣間見える。普通の人間は、自分のことに精一杯で、ましてやあんな危機的状況では、周りの事なんて見えるはずがないからだ。

我が身大事さに生徒を置き去りにする「生徒思いの先生」もまたリアルな人の心理なのだろうと思った。結局、どれだけ他人思いの人間として振る舞っていても自分の身が一番可愛いし、それを批判し評価する人たち(おそらくその姿を目撃した生徒たちは彼女を非難するだろう)もまた同じ状況では同じことをするだろう。

そんなリアルさが、この作品に惹き付けられる大きな要因だと思われる。

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